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『これから何が起こるのか』/ 田坂広志

自分が好きな作家である田坂広志氏の新作。

・「Web 2.0革命が、資本主義のすべてを変えていく」というテーマで、今後の働き方を変える「75の変化」の説明を繰り広げている。全体的に今までの著作をさらに現実的にまとめなおした感じである。
・最近の著作で続いた歴史観は今回は薄れ、今起こっている事実を元にして現実的な目で今後を予測している。よって透明感のある感銘を受ける言葉は少ないが、目から鱗のような言葉の羅列は相変わらずだ。特にいきなり最初の『「革命」とは「新しいことが起きる」ことではなく「権力が移行する」こと』というのが、Web 2.0の「情報革命」を端的に表していると思った。
・これからは「知識」ではなく「智恵」が重要視されるというのは前から主張されていたが、今回は「専門的な知識」「職業的な智恵」「求められる人材=知識労働者」「活躍する人材=知的プロフェッショナル→アーティスト」というキーワードでより深く説明されるようになった。
・今欧米の企業がCSRを高らかに唱えているこの時代より遥か前に、日本にはその思想が合った、そしてこれから日本の時代が始まると、我々日本人を元気づけて終わる。この最後の部分が今回の著書で一番印象に残った所で、日本の歴史、文化、思想に触れて生きていけることは凄い事だったのだと改めて思える部分である。

今回の著書は偉そうに言うと、田坂氏が前から言いたかったことがより洗練されて説得力が出てきた、自分の中にあった暗黙知をより形式知として表すことができたと思う。

これから何が起こるのか

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グレート・ギャツビー / 村上春樹訳

自分の今までの人生の中で一番影響を受けた小説は村上春樹氏の「ノルウェイの森」である。
その「ノルウェイの森」の主人公が小説の中で貪るように読んでいたのが、このスコット・フィッツジェラルド作の「グレート・ギャツビー」である。このため「ノルウェイの森」を読んだ後に野崎孝氏訳の「グレート・ギャツビー」を読んだが、この「グレート・ギャツビー」がついに村上春樹氏の訳で出版された。

・村上氏はこの「グレート・ギャツビー」が人生で一番重要な小説で、60歳になったら翻訳しようと昔から決めていたそうだ。そしてついに満を持しての出版となった。この辺の事情は村上氏にしては珍しく長いあとがきに詳しく書かれている。
・「ライ麦畑でつかまえて」も野崎孝、村上春樹氏の訳の順で読んだが、それと同じく今回も村上訳の方が表現が柔らかくなった(現代風になった)と同じ感想を持った。これについてはあとがきで村上氏も「現代の物語」にすることを訳の基本方針にしたと書いており、その目的は達していると思う。
・村上訳で表現が現代風になった分、物語の流れや人物の表情等がよりわかるようになったと思う。ただこれについては野崎訳がだめというのではなく、村上氏もあとがきで書いているように「賞味期限の無い翻訳は存在しない」という理由だけだと改めて感じた。
・主人公のギャツビー氏の口癖である"old sport"(my friendに近い意味らしい)は、野崎訳では機械的に「親友」と訳されているが、村上訳では他に表現のしようが無いとのことで「オールド・スポート」と訳されている。この村上訳ついては自分は少し違和感があり賛否両論分かれる所だと思う。

自分も一時期フィッツジェラルドはよく読んでいたが(フィッツジェラルドの美しき妻で、後年発狂し精神病になったゼルダの伝記も読んだ)、自分が一番好きなのは「冬の夢」である。実は村上氏の「国境の南、太陽の西」を読んでから「冬の夢」を読んだのだが、「確かに存在した、あんなに美しかったものが、今はもうこの世から無くなってしまった」という喪失感が、「国境の南、太陽の西」は「冬の夢」の影響を受けており、この部分をよく見比べて読んでいたものだ。

また昔付き合っていた彼女に、自分が好きだった「フィッツジェラルド短編集」という本を読んで欲しいと何かの時にプレゼントしたが、何年日後、同じ家の同じ本棚に2冊の同じ「フィッツジェラルド短編集」が並んで置かれた、ということもあった...

...やれやれ。

いつまでも過去に押し戻されるのではなく、流れに立ち向かうボートのように前へ前へと進み続けよう。


グレート・ギャツビー

愛蔵版 グレート・ギャツビー

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U218 Singles / U2

自分にとっては今さらながらのU2のシングルベスト盤。

・CDはいつもなら輸入盤を買うのだが、ライブDVD付きの限定版も出るということで、事前にAmazonで調べてみた。しかしUS盤、UK盤とも国内盤より高かったこと、およびリージョンコードで引っかかってDVDを見れなかったら嫌なので、結局無難に国内盤のDVD付き限定版を購入。
ちなみにiTunes StoreではライブDVDの曲が音声のみになって、さらにデジタルブックレット付きで配信されている。
・このDVDは2005/07/21のイタリア・ミラノでのライブで、最後にBonoがLondon地下鉄(Underground)のロゴのTシャツを着たのだが、考えてみると2005年7月はLive 8、London同時テロがあった直後だからだろう。生々しい。
・ブックレットにAbbey Roadの横断歩道を渡るU2の写真が掲載されており、U2もついにやったかという感じでほほ笑ましい。

ちなみにAmazonによると各国盤で微妙に違いがある。

ザ・ベスト・オブU2 18シングルズ (日本通常盤、ボーナストラック"I Will Follow"付)

18シングルズ (日本 Live DVD付盤)

U218 Singles (US 通常盤)

U218 Singles (US Live DVD付盤、CDにボーナストラック"I Will Follow"付)

U218 Singles (UK 通常盤、ボーナストラック"I Will Follow"付)

U218 Singles (UK Live DVD付盤)

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U2 On TV Asahi "Music Station"

U2が珍しくTV番組で演奏した(Vertigo,Window In The Skies)。番組は12/1のMステである。日本のTV番組出演は23年ぶり(Warが流行っていた頃)らしい。

髪形のせいかBonoの顔が大きくなった(太った)ような感じがした。またBonoの歌も珍しく調子が悪かったように思う。でもTV朝日の屋上で六本木ヒルズや東京タワーの夜景をバックに演奏するU2の姿は美しかった。
で、早速YouTubeに映像がアップされていた!

U2 - Vertigo & Window In The Skies

なお23年前に出たという番組(Best Hit USA、懐かしい〜)の映像もYouTubeにあった。演奏は無くインタビューとプロモを流している。
しかし恐ろしいほどまでに貴重なYouTubeである。

U2 on Japanese TV / 1983

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